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2010年3月 予算特別委員会 質問・答弁(要約)

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【質問一覧】
<財政>
1 県民に対する財政状況の説明について
2 財政状況の基本的認識と持続可能な財政構造について
(1)本県の財政状況の認識について
(2)平成21年度の収支見込みと財政フレームについて
(3)基金管理と適正な事業執行について
 <1> 基金積立等のルールについて
 <2> 適正な事業執行について
(4)基準財政需要額と事業費の比較について
3 選択と集中について
4 歳入確保・歳出削減の努力について
(1)県税収入の確保について
(2)県民緑税の延長について
(3)未利用地の売却状況について
(4)県民参加の各種ボランティアによる労務提供等による歳出削減の取り組みについて 

<企画県民部①>
1 地域再生大作戦について
 (1)小規模集落元気作戦の今年度の成果について
 (2)今後の展開について
2 県民の参画と協働の推進について

<病院局>
1 県立病院12病院の役割について
 (1)県立病院の役割について
 (2)政策医療の提供が経営に与える影響について
2 県立病院改革収支フレームについて
3 一般会計からの繰入金について
4 減価償却費について

<教育委員会>
1 実効ある「ひょうご教育創造プラン」の推進について
 (1)子どもたちへの認識について
 (2)「生きる力」について
 (3)魅力ある学校づくりの推進について
 (4)道徳教育について
 (5)人権教育について
 (6)食育・米飯給食の推進について

<財政>

1.県民に対する財政状況の説明について
 平成22年度予算の知事提案を受け、現在の厳しい財政状況について、県民にわかりやすく説明し、

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2010年04月07日(水) カテゴリー: 一般質問等 | コメントは受け付けていません。


2010年3月 予算特別委員会 質問・答弁(全文)

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【質問一覧】
<財政>
1 県民に対する財政状況の説明について
2 財政状況の基本的認識と持続可能な財政構造について
(1)本県の財政状況の認識について
(2)平成21年度の収支見込みと財政フレームについて
(3)基金管理と適正な事業執行について
 <1> 基金積立等のルールについて
 <2> 適正な事業執行について
(4)基準財政需要額と事業費の比較について
3 選択と集中について
4 歳入確保・歳出削減の努力について
(1)県税収入の確保について
(2)県民緑税の延長について
(3)未利用地の売却状況について
(4)県民参加の各種ボランティアによる労務提供等による歳出削減の取り組みについて 

<企画県民部①>
1 地域再生大作戦について
 (1)小規模集落元気作戦の今年度の成果について
 (2)今後の展開について
2 県民の参画と協働の推進について

<病院局>
1 県立病院12病院の役割について
 (1)県立病院の役割について
 (2)政策医療の提供が経営に与える影響について
2 県立病院改革収支フレームについて
3 一般会計からの繰入金について
4 減価償却費について

<教育委員会>
1 実効ある「ひょうご教育創造プラン」の推進について
 (1)子どもたちへの認識について
 (2)「生きる力」について
 (3)魅力ある学校づくりの推進について
 (4)道徳教育について
 (5)人権教育について
 (6)食育・米飯給食の推進について

全文

<財政>
 民主党・県民連合議員団の上野ひでかずです。
 大変厳しい財政状況のもと、

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2009年10月2日 一般質問・答弁(要約)

第302回県議会(平成21年9月定例会) 一般質問・答弁(10月2日) 要約

1 市町合併の評価と今後の市町に対する県の支援について

【質問】
 (本年2月の定例会での高嶋議員からの合併の評価・検証についての質問に関連して)8月に企画県民部から頂いた資料では、「市町合併によって行財政基盤の強化など一定の効果が見込まれる一方で、周辺地域での活力の低下等、様々な地域課題の解決を図る必要がある。」と記載されており、このことについて「現段階で行政基盤の強化などと言い切れるのか?」と質問したところ、「職員数の削減を含めた行財政の合理化が、組織の簡素化も含めて図られていることを考えると、一定の行財政基盤の強化が示されていると思う。」と答弁があった。
  確かに市町行政のスリム化は図られたが、特に比較的規模の小さな市町については、財源や人材が限られ、義務的な業務を執行するだけで精一杯で、独自の施策・事業に取り組む余力を失っているのが現状である。
  このような市町の状況についてどのように認識されているのか、また、今後、各市町が地域特性を生かした独自の施策や事業を講じていくことに対してどのような助言・支援を考えておられるのか、伺いたい。

【答弁】
県内市町は、平成の大合併の結果29市12町に再編され、人口1万人未満の市町がなくなり、一定程度の行財政基盤を持つ体制に再編・整備されたと考えている。
 合併後の市町の状況としては、CATVや道路等の社会資本の整備が進むこと等の効果が見られるなどの評価があった。一方、中心地から遠くなった周辺地域での賑わいが喪失されかねないこと、地域の個性ある取組が減少しているのではないかなどの課題も指摘されている。特に、旧役場所在地域の活力の低迷が目立っており、コミュニティバスなどの足の確保を中心とするなどの振興策などを検討していく。
 また、市町村財政の確立が不可欠であり地方交付税の充実を図ることを国に対して働きかけ、市町の自主性と主体性の確保に努めていく。

2 生業となり得るための農業振興について(2点)

【質問】 
(1) 地域を先導する農業プロジェクトの推進について
  農林水産業の振興は、内需産業の振興・拡大、雇用・就労の場として、また国土保全や均衡ある県土の発展、真にゆとりある豊かな生活を確保する観点からも、大変重要な課題と考えるが、とりわけ、生業となり得るための農業の振興が求められていると考える。
 我が会派が調査・視察した、宮崎県綾町における農業の6次産業化など。全国では先進的な取り組みがなされ、農業が十分に生業となり地域の活性化となっている。
  本県においても、先進事例・成功事例として紹介される取り組みは県内各地に多数あるが、事業規模・経済規模から見れば、まだまだだと考える。
  紹介した県外事例のような、市町を挙げてのプロジェクト、また農業者同士や異業種との共同によるプロジェクトを実行・成長させることが、地域の振興に有効であると考えるが、県としてはどのように考え、どのような点に力を注いでいこうとされるのか、お伺いしたい。

(2) 農業改良普及センターについて
  新行革プランにおける、中核センターへの人材集約と専門性の発揮を図るという方針には理解をしている。が、実情はその狙いとかけ離れた状況になっているように感じる。一考を要すると考えている。
  この農業改良普及センター組織の見直しについて、どのように評価しているのか、仮に見直しによってマイナス面が発生しているとしたら、これについてどのように対処していくのか、お伺いしたい。

【答弁】
  (1) 地域を先導する農業プロジェクトの推進について
  本県では、県産農水産物の加工・直売、都市農村交流の促進等により、農林水産業の6次産業化を進め、農家所得の向上に努めている。
  これらの取組みなどにより、農産加工では211グループで売上額約50億円、農産物の直売所は442カ所で売上額が160億円を超えるなど、一大産業として育ちつつある。
今後ともそれぞれの地域特産物を生かした小グループ活動の推進が図られるよう、人材の養成や立ち上がり支援も含め、支援していきたい。
  今後とも本県農業の特色、都市近郊に位置するという立地条件、豊かな農山漁村の景観、特産農水産物などの地域資源、多くの食品関連産業など本県農業の立地の特性や特色を生かして、生産者と食品関連企業とが協働した農商工連携を一層進めることにより、本県農業の確立に努めていく。

  (2) 農業改良普及センターについて
  統合した普及センターにおいては、野菜・果樹など専門担当を複数配置することにより、地域特産物のブランド化や集落営農組織等の指導体制が強化できたと考えている。
  また、地域普及所については、農協の営農指導センターに設置し、営農指導員との連携のもとに相談活動できる体制ができた。しかし一方で、農業者からの相談に応じ切れていない状況が一部で生じていることも事実である。
  地域の農業実態を踏まえて、これまで以上に農業者の幅広いニーズに対応できるよう創意工夫するとともに、地域普及所についても、より身近な相談・研修拠点とすることにより、普及センターの総合指導力を一層強化し、本県農業の活性化に努めてまいりたい。

〔上記答弁に対する再質問〕
  農業振興について、県が取り組みをされているのは理解しているが、その評価についてお聞きしている。
  本県の1haあたりの農業予算を計算すると、本県は約40万円で、全国24位でほぼ平均値。土地の生産性、1haあたりの農業生産額を計算すると約190万円で全国で30位、近畿2府4県のなかで5位と低位にとどまっている。また、農業予算と農業産出額の比率(コストパフォーマンス)を計算すると、本県は4.7と平均値以下で、全国順位が29位となっている。
こういう指標だけで評価するのは乱暴ではあると思うが、兵庫県の農業はもっと頑張れるのではないか、という意味で決意を含めて答弁をお願いしたい。

〔答弁〕
  大規模化、あるいは専業化を、生産を担う農業としては進めていく必要がある(集落営農をもっと高めていくことが肝要ではないか)と考えている。
  また、都市近郊農業の展開を進めていくことで、農業所得を上げる・自立できる農家の育成につながる、その両面から農業の振興を図っていきたい。
 
3 総合的な水害対策について
【質問】
  台風9号接近に伴う県西部・北部豪雨に関し、今回の甚大な災害につながった原因として、異常な豪雨、佐用町の持つ地形的な要因、山が荒れている森林管理の問題、河川管理・河川改修の問題、避難勧告を含む避難の問題があるのではないかと考えている。
  これらのことについて、以下3点についてお伺いしたい。

(1) 地球温暖化への対策について
   新兵庫県地球温暖化防止推進計画に掲げる目標(2010年度に1990年度比6%削減)に対し、現在の状況では現計画の目標達成はもとより、新政権が掲げる基準年比25%削減には、なお一層の努力が必要ではないかと考える。
運輸部門や産業部門といった大きなウエイトを占める分野において削減を促進するためにも、民生部門における取り組みが非常に重要。
  そこで、県でとりくんでいる、ひょうご式1人1日1kgCO2削減運動の今後の展開および産業部門における取り組み(排出抑制計画及び結果報告の要求に対し、目標達成事業者の企業名の公開も含めた事業者の取り組みをPR)に関するご所見をお伺いしたい。

(2) 森林管理、災害に強い森づくりについて
  荒れた山、森林管理の問題(近年の木材価格の低迷による間伐材の放置、あるいは除伐・間伐作業そのものが実施されないことによる保水能力の低下・土石流の発生など)が、平成16年の風倒木や、今回の災害を拡大した大きな原因としてあげられる。
  県では、新ひょうごの森づくり・森林管理100%作戦による公的負担による間伐等の進行、県民緑税を活用した緊急防災林整備及び針葉樹林と広葉樹林の混合林整備等をおこなわれているが、今後は奥山の天然林なども含めた整備計画を作成することや、県民緑税について、都市緑化と森林整備との予算配分を見直すことが必要ではないか。
  森林管理が必要な人工林のうち、傾斜が緩くても、土質により山腹崩壊の危険性が高いことなどの理由によって間伐後に切捨てができない森林は、どの程度あると認識されているのか、またそれらに対する間伐事業については早急に実施すべきものと考えられるが、とりわけ財源面についてはどのように考えておられるのか、ご所見をお伺いしたい。

(3) 河川整備について
今回のように想定を超える洪水が頻発している状況を考慮すると、河川のみでの対応には限界があり、上流域では河川整備と組み合わせた減災対策など、様々な備えが必要と考える。
  中上流域における想定を超えるような洪水も考慮して、今後、どのようなハード・ソフト両面にわたる河川対策を進めるのか、ご所見をお伺いしたい。

【答弁】
  (1) 地球温暖化への対策について
 条例による排出抑制をはじめ各種施策を総合的に実施している。
 民生家庭部門では、家電販売店との協定による省エネ家電の普及促進を図るなど、1人1日1kgCO2を削減する県民の自主的な取り組みを推進している。
 産業部門では、条例に基づく排出抑制計画と実績の公表や、積極的な削減に取り組んだ企業等を顕彰などを実施し、現計画の目標達成に努めていく。
 また、25%削減の推進計画の策定を検討するなかで、国との役割分担や公表のあり方を含めた新たな対策についても検討して参りたい。

  (2) 森林管理、災害に強い森づくりについて
  森林管理100%作戦により公的負担による間伐を進めている人工林87,500haのうち、山地災害の危険性が高い30度以上の急傾斜地など11,700haを対象に、土砂流出の抑制や樹木の根の成長の促進による森林の防災機能強化を目的として、災害に強い森づくりを進めているほか、諸事業を推進している。
  これらの財源確保につきましては、事業の進捗状況や必要事業量・防災面での緊急性を勘案し、補助制度の活用など財源確保に努めていく。県民緑税の活用については、その期限を控えており、今後検討していく。

  (3) 河川整備について
  河川整備は、下流から上流に向けて進めることを基本としており、上流部の改修に至るまで、膨大な期間と事業費を要している。
 この度の災害では、想像を超える豪雨により、千種川の中上流域の未改修区間において、甚大な被害を受けた。このことを教訓に、今後は、他の河川の中上流域においても、下流の流下能力に応じた改修や、下流部への流量を抑えるための遊水地整備など、下流に過大な負荷をかけない範囲での改修を検討するなど、ハード対策に取り組んでいく。
 一方、近年、豪雨が頻発している状況を考慮すると、ハード対策だけでは限界があるため、これを補完するソフト対策の充実が必要と考えている。

4 道路整備における選択と集中について
 【質問】
  新行革プラン・財政再建の中味は、組織・機構の見直しと人件費の削減、そして事務・事業の見直し、とりわけ投資事業の縮減という内容となっている。また執行に当たっては選択と集中と言われている。しかし、何を選択し集中するのかについて、十分に県民の理解を得ることが必要であると考える。
均衡ある県土の発展や広域的な物流機能の強化を考えると、財政状況厳しい現在は、将来に向けた大型の先行投資よりも、交通安全や交通渋滞解消といった生活に密着した整備を優先するという方針のもとに、事業箇所を選定し、整備を推進するべきではないかと考えるが、当局のご所見を伺いたい。

【答弁】
 限られた財源の中で道路整備を進めるためには、選択と集中のもと、必要な事業を選定し早期に完成させることが重要であり、選定にあたっては多角的な要素から総合的に判断していく。
 この内、渋滞解消など生活に密着した道路整備については、緊急度・優先度が高いと考えている。一方、地域間の交流・連携を強化する北近畿豊岡自動車道等高速道路のネットワーク形成についても、厳しい財政状況の中、本県における将来の産業・経済の発展を見据え、着実に整備を進めることが必要と考えている。
 今後とも、地域の特性やニーズをふまえ、選択と集中のもと、生活密着道路から高速道路に至るまでバランスよく整備を進めていく。

5 生物多様性保全、野生動物との共生について
【質問】
  生物多様性保全、野生動物との共生の理念は大変素晴らしいが、有害鳥獣捕獲という事業の必要性もある。
 猿害は  被害地域が限られていることもあり、大きな話題とはならないが、地域によっては大きな被害を受けている。地域住民がある程度納得のできる取り組みを期待するところである。
  そこで、サル被害の防止対策の実効性について、どのように認識しているのか、また今後、どのように取り組んでいくのか、ご所見をお伺いしたい。

【答弁】
人との棲み分けによる共存を目指して、森林動物研究センターの研究成果を生かした被害防止対策を進めている。
 今後は、サルの生息状況を早急に調査し、個体数の増加により群れが分裂したりして被害の増大が予測される場合は、個体数調整の捕獲を進める。また、香美町の事例など複合的な取組事例を他地域に普及することにより、地元市町と協力し、一層の被害防止に努めてまいりたい。

2010年04月06日(火) カテゴリー: 一般質問等 | コメントは受け付けていません。


2009年10月2日 一般質問・答弁(全文)

第302回県議会(平成21年9月定例会) 一般質問・答弁(10月2日) 全文

 1 市町合併の評価と今後の市町に対する県の支援について

【質問】 

 質問の第1は、市町合併の評価と今後の市町に対する県の支援についてであります。 平成の市町村合併特例法が今年度末に執行切れとなり、政府としての合併促進議論は一応の終局を見たことになります。 本年2月の定例会で高嶋議員から合併の評価・検証について質問がありましたが、企画県民部長は、「県として、有識者による研究会を設置したところであり、県として、研究会の検討結果を踏まえつつ、地方分権が進む中、合併市町が行政の効率化、そして地域の活性化を両立させ、地域特性を生かした自立的、主体的なまちづくりを進められるよう、必要な情報提供や適切な助言、支援を行っていく。」と答弁されています。私は、分権に対応できる効率的な体制づくりができたかどうか、財政状況はどう変化したかについて、どのような評価となるか大変注目をしています。 しかし、8月に企画県民部から頂いた資料では「市町合併によって行財政基盤の強化など一定の効果が見込まれる一方で、周辺地域での活力の低下等、様々な地域課題の解決を図る必要がある。」と記載されており、このことについて、私が「現段階で行政基盤の強化などと言い切れるのか?」と質問したところ、「職員数の削減を含めた行財政の合理化が、組織の簡素化も含めて図られていることを考えると、一定の行財政基盤の強化が示されていると思う。」と答弁がありました。 確かに市町合併や行革によって市町行政はスリム化が図られましたが、その結果として、特に比較的規模の小さな市町については、行政資源、つまり財源や人材が限られていて、義務的な業務を執行するだけで精一杯で、福祉の向上や産業の振興に向けた独自の施策や事業に取り組んでいくための余力を失っているのが現状であります。 そこで、「兵庫の自立」、「多様性の発揮」を基本姿勢とする井戸知事として、このような市町の状況についてどのように認識されているのか。また、今後、各市町が地域特性を生かした自立的、主体的なまちづくりを目指して、独自の施策や事業を講じていくことに対して、どのような助言、支援を考えておられるのか、ご所見をお伺いします。

 【答弁】 

県内市町は、平成の大合併の進展により29市12町に再編され、全国で唯一、人口1万人未満の市町がなくなったところです。標準財政規模の拡大や組織の合理化等により、一定程度の行財政基盤を持つ体制に再編・整備されたと考えています。また、今年4月から尼崎市が中核市に移行したことに伴い、しばらくの間、県と市町の新たな関係がこの平成21年度からスタートすることになった、このように認識しています。 合併後の市町の状況としましては、ご指摘の研究会の検討におきまして、土木や税務部門での組織の専門化が図られていること、CATVや道路等の社会資本の整備が進むこと、地域資源を有効に活用した新市町のイメージアップ等の効果が見られるなどの評価がありました。一方、中心地から遠くなった周辺地域での賑わいが喪失されかねないこと、空き庁舎の有効活用が課題であること、地域の個性ある取組が減少しているのではないかなどの課題も指摘されております。 特に、旧役場所在地域の活力の低迷が目立っておりますので、私は、交流人口の増大を基本として、どのような対応がありうるのか、早急に対策を講ずる必要があると考えています。旧庁舎の空室をNPOなどの活動拠点とするなどの有効活用を図る、あるいは、コミュニティバスなどの足の確保を中心とするなどの振興策などを検討してまいります。 また、地方分権改革推進委員会の勧告におきましても、基礎的自治体の役割を重視することとあわせまして、住民サービスの強化・促進の見地から、県から市町への権限や事務移譲359項目が勧告されておりますが、県としましても、いろんな課題がありますが、積極的に取り組んでまいります。 また、市町村財政の確立が不可欠でありますので、市町村にとって一番基本となります地方交付税の充実を図ること、これを国に対して働きかけ、市町の自主性と主体性の確保に努めてまいります。 いずれにしましても、地域の人々の主体的な取組を県としても支援するということを基本として、地域特性を活かした地域経営対策を行ってまいります。

2 生業となり得るための農業振興について

 【質問】

質問の第2は、生業となり得るための農業振興についてで、2点お伺いします。

 (1) 地域を先導する農業プロジェクトの推進について 

1点目は、地域を先導する農業プロジェクトの推進についてであります。 農林水産業の振興は、先の経済不況でも明らかになったように、内需産業の振興・拡大、雇用・就労の場として、また国土保全や均衡ある県土の発展、真にゆとりある豊かな生活を確保する観点からも、大変重要な課題と考えますが、とりわけ、生業となり得るための農業の振興が求められていると思います。 我が会派の代表質問で中田議員も取り上げましたが、あえてもう一度申し上げます。 我が会派でこの間、とりわけ私は、農業関係の先進地を数多く調査・視察をして参りました。中田議員の質問にもありました宮崎県東諸県郡(ひがしもろがた)綾町、熊本県山鹿市の取り組み、宮崎県都城市の(有)新福青果や千葉県香取市の農事組合法人和郷園には、目をみはるものがありました。 共通点は、農業の6次産業化であり、農業と畜産の連携、有機栽培や減農薬栽培、規格外品・くず野菜の利用、直販店を含む独自の販売ルート確立でした。 また、(有)新福青果の新福社長は、農地の集約化の観点から、限界集落そのものを農場化することで、地域の雇用と活性化をかなえることができると言われています。 このように全国では先進的な取り組みがなされ、農業が十分に生業となり地域の活性化となっています。それと比較すると、中田議員への答弁には迫力が感じられませんでした。 本県においても、農業と畜産の連携としては、本年6月に西脇市黒田庄町において、東野議員の町長時代からのプロジェクトであった、土づくりセンター「夢アグリ西脇」がオープンしました。また、その他にも、養父市大屋高原での生協と連携した有機農業や、旧八千代町のマイスター工房の巻き寿司など、先進事例・成功事例として紹介される取り組みは県内各地に多数ありますが、事業規模・経済規模から見れば、まだまだだと思います。 そこで、私としては、紹介した県外事例のような、市町を挙げてのプロジェクト、また農業者同士や異業種との共同によるプロジェクトを実行、そして成長させることが、地域の振興に有効であると考えますが、県としては、どのようにお考えなのか。またプロジェクト推進にあたり、これまでの県施策に足らざるものは何なのか、そして今後、県としてどのような点に力を注いでいこうとされるのか、そのあたりの見解や意気込みについてお伺いします。

(2) 農業改良普及センターについて

2点目は、農業振興策に欠かせない農業改良普及センターについてであります。 新行革プランでは地域センターを中核センターに集約し、農協の営農指導センターに地域普及所を置き、週に3回の相談業務を行うとされています。大幅な人員削減の中で、中核センターに人材を集約することで個々のスキルアップを図り、高度な専門性を発揮するという方針には理解をいたします。ところが、地域普及所は地域によって相談件数に大きな差があり、また相談内容も家庭菜園などの相談が多いようで、高度な専門性の発揮とはかけ離れた状況になっているように感じます。地域サービスが低下することを、少しでもカバーするための地域普及所の設置であったと思いますが、一考を要すると思います。 そこで、農業改良普及センター組織の見直しについて、新体制から半年が経過しますが、これをどのように評価しているのか、お伺いします。また仮に見直しによってマイナス面が発生しているとしたら、これについてどのように対処していくのか、お考えがあれば、併せてお答え願います。

【答弁】

(1) 地域を先導する農業プロジェクトの推進について

県内農水産物価格が低迷する中で、農林水産業の2次・3次産業化を進め、付加価値を高めることや、食品流通業や食品産業と連携して、本県農水産物の販路拡大を図ることが不可欠です。 このため、本県では、県産農水産物の加工・直売、都市農村交流の促進等によりまして、農林水産業の6次産業化を進め、農家所得の向上に努めてきております。 これらの取組みもありまして、農産加工では211グループで売上額約50億円、農産物の直売所は442カ所で売上額が160億円を超えるなど、一大産業として育ちつつあります。具体例としては、女性グループが地域食材を加工販売するマイスター工房八千代の売上額が約1億5千万円になっておりますし、農産物直売所「六甲のめぐみ」では約16億円などの売上をあげるなど、大きな成果を挙げています。近年では生産者団体と食品メーカーの農商工連携による地場産小麦を使用した淡口醤油の製造や、コウノトリ野生復帰に合わせて、コウノトリを育む農法によります米等の生産と特産物開発がプロジェクトとして結びついて取り組まれております。また、「夢大地」のように、市場と生産者がタイアップして消費者と供給者との新たな提携をしている例もあります。 したがって、今後ともそれぞれの地域特産物を生かした小グループ活動の推進が図られるよう、人材の養成や立ち上がり支援も含めまして、支援をしていきたいと考えています。 しかし、私は農産加工グループが一定規模になりましたら、それまでの組織形態をそのまま続けるのだとすれば、経営規模をさらに大きくすることのリスクや売上が大きくなっても利益が上がらないおそれがあることを警鐘しています。 今後とも本県農業の特色、都市近郊に位置するという立地条件、豊かな農山漁村の景観、特産農水産物などの地域資源、多くの食品関連産業など本県農業の立地の特性や特色を生かして、生産者と食品関連企業とが協働した農商工連携を一層進めることにより、本県農業の確立に努めて参ります。

(2) 農業改良普及センターについて

農業改良普及センターの統合再編は、専門指導力の強化と農業者の利便性確保の観点から実施したものであり、13センターに統合再編するとともに、遠隔地となる農業者に配慮して、統合された地域に地域普及所を設置した。 統合した普及センターにおいては、野菜・果樹など専門担当を複数配置することにより、地域特産物のブランド化や集落営農組織等の指導体制が強化できたと考えている。 また地域普及所については、農協の営農指導センターに設置し、営農指導員との連携のもとに活動できる体制ができた。具体的には、阪神地域の都市農業への対応に特化した取組や養父地域の曜日ごとに野菜や花きなど相談日を定めるなど、地域特性に配慮した相談体制が整えられたと考えている。一方、相談日に求められた野菜・花などの専門担当の普及指導員がいないなど、農業者からの相談に応じ切れていない状況が一部で生じていることも事実です。 このため、地域の農業実態を踏まえて、これまで以上に農業者の幅広いニーズに対応できるよう創意工夫するとともに、地域普及所についても、農業者にとって、より身近な相談・研修拠点とすることにより、普及センターの総合指導力を一層強化し、本県農業の活性化に努めてまいりたい。

 〔上記答弁に対する再質問〕

 1点質問させていただきます。農業振興についてでありますが、いろいろと県が取組みをされているのは理解をいたしておりますし、何回も承っておりますので、そのことについては重々承知をいたしておりますけれども、その評価について私はお聞きをしているのです。いろいろやられているのはよく僕は分かっています。しかし実態としてその点がどうかな、というのを言わせていただきます。 ちょっと数字的なことを言いますと、本県の1haあたりの農業予算を計算しますと、本県は約40万円で、全国24位でほぼ平均値であります。土地の生産性、1haあたりの農業生産額を計算しますと約190万円で全国で30位、近畿2府4県のなかで5位と低位にとどまっています。ちなみに生産性の高い上位3県は、宮崎県が440万円、愛知県が390万円、神奈川県が370万円であります。またコストパフォーマンスといいますか、農業予算と農業産出額の比率を計算しますと、本県は 4.7と平均値以下で、全国順位が29位ですが、比率の高い県をみますと、神奈川県が14.3、千葉県が12.0、こういうふうなことになっています。 こういうような指標だけで評価するのは乱暴だと思うのですが、兵庫県の農業はもっと頑張れるのではないか、という意味で決意を含めて答弁をお願いいたします。

 〔答弁〕

 兵庫の農業の場合は、メリットとデメリット両方持っております。都市近郊型農業が展開されているというのは、メリットでありますが、逆にそれが小規模な兼業農家を維持することができたという意味で、非常に今ご指摘のように効率が悪い農業展開になっております。そのような意味で大規模化、あるいは専業化を、生産を担う農業としては進めていく必要がある。そのような意味では集落営農をもっともっと高めていくことが肝要ではないかとこのように思っているところです。 もうひとつメリットと申しました、都市近郊農業の展開は、野菜ですとか、あるいは果物ですとか、都市の消費者が必要とする生産物、これは単価も高いわけでありますので、このような都市の消費者を対象とする農業の展開を進めていくことが、また、農業所得を上げていく、自立できる農家の育成につながる、その両面から農業の振興を図っていきたい。 ある意味で都市近郊農業だったからこそのメリットとデメリット、今度メリットをさらに生かし、デメリットを解消していく対応をしていくことが必要なのではないか、このように考えているということを申し上げたいと思います。

3 総合的な水害対策について

【質問】

 質問の第3は、台風9号接近に伴う県西部・北部豪雨の教訓から、総合的な水害対策についてであります。 台風9号接近に伴う県西部・北部豪雨は、8月9日には佐用町、宍粟市、朝来市で甚大な被害を引き起こしました。宍粟市、朝来市に隣接する私の地元、神河町川上、上小田でも大きな被害が出ました。特に佐用町では日雨量326.5mmの大半が午後7時30分から10時30分に集中し、その時間雨量は55~75mmでした。 また、その1週間前の8月1日の早朝には、神河町越知谷で日雨量221mm、2時間で110mm、その夜には福崎町で時間68mmの降雨があり、それぞれに被害が出たところであります。 会派議員団で、8月23日に現地調査を実施しましたが、その際に佐用町の庵逧町長は、「温暖化と同時に山が非常に荒れている。平成16年災害の風倒木処理もそうだが、木材価格の低迷により間伐をしても山に放棄、あるいは間伐さえも未放置となっている。総合的な防災・治水対策が必要である。」と仰っていました。 私は、今回の甚大な災害につながった原因として、異常な豪雨、佐用町の持つ地形的な要因、山が荒れている森林管理の問題、河川管理・河川改修の問題、避難勧告を含む避難の問題が言えるのではないかと思います。 これらのことについて、以下3点について伺います。

(1) 地球温暖化への対策について

1点目として、異常な豪雨の一因とも言われている地球温暖化への対策についてお伺いします。 新兵庫県地球温暖化防止推進計画に掲げる目標(2010年度に1990年度比6%削減)に対し、2006年度の産業部門においては、基準年比0.9%減、民生業務では24.6%の増加、民生家庭では21.0%の増加、運輸部門では増減をしながら2.3%の増加、その他のエネルギー転換及び廃棄物部門のCO2及びそれ以外のガス削減で34.8%減のトータル1.7%減であり、現計画の目標達成はもとより、新政権が掲げる基準年比25%削減には、なお一層の努力が必要ではないかと考えます。 我が会派の代表質問で運輸分野における削減について質問がありましたが、例えば公共交通機関の利用をとってみても、県民一人ひとりの意識によるところが大きいと言えます。つまり、運輸部門や産業部門といった大きなウエイトを占める分野において削減を促進するためにも、民生部門における取り組みが非常に重要であります。県民一人ひとりが、毎日の生活の中で、積極的に意識して運動に取り組むことができれば、それが、産業部門や運輸部門等における更なる取り組みを誘発するのではないかと期待いたします。 そこで、県では、ひょうご式1人1日1kgCO2削減運動の推進に取り組んでいますが、今後の展開についてお伺いします。また産業部門における取り組みとして、排出抑制計画及び結果報告を求めていますが、目標達成事業者の企業名の公開も含めて、この事業者の取り組みを積極的にPRすることによって、産業界のみならず、一般の県民の意識も高まるものと考えますが、併せてご所見をお伺いします。

(2) 森林管理、災害に強い森づくりについて

 2点目として、森林管理、災害に強い森づくりについてお伺いします。 戦後復興の木材需要に対応、農山村の雇用確保・就労の場として、杉、檜等の植林事業によって、人工林が拡大をしていきました。兵庫県下でも森林面積の約95%、532千haが民有林であり、そのうちの約42%、222千haが人工林であります。 植林は、まず地拵えをしてから1ha当たり3,500本の苗木を植えます。約10年間の下草刈りをして、約15年で除伐を行い、枝打ち、約25年、35年で2度の間伐を行い、約50年で1ha当たり1,000本が用材としての伐採期を迎えます。この一連の作業は、木を高く用材として成長させると同時に、根を張らせ木を倒れなくし、下草を生やせ、降雨時に土砂の流出を防ぐこととなります。除伐木はせいぜい稲の天日干し用の稲木用柱にしか利用できず、昔から山に放置されていました。間伐材は建築用足場丸太などの用材として利用されてきましたが、近年は木材価格の低迷から、多くがそのまま放置されています。その上、近年はその除伐、間伐作業そのものが実施されず、枝葉が鬱蒼と繁り、下草は全く生えず、杉や檜も元々が根を張らないものですがさらに小さなものとなり、豪雨、暴風時には折れる、あるいは根こそぎ抜倒し、保水能力の低下とともに土石流の発生とつながっています。平成16年の風倒木もその原因によると考えられます。 今回の災害を拡大した大きな原因としても、この荒れた山、森林管理の問題があげられます。人工林ほどではないとしても雑木林、広葉樹林の荒廃も進んでいます。 県では、新ひょうごの森づくり・森林管理100%作戦として、平成23年度末までに87,500haを目標として、公的負担による間伐等を進めています。また平成16年の台風被害を踏まえ、平成18年度からは、県民緑税を活用し、災害に強い森づくりとして、緊急防災林整備及び、針葉樹林と広葉樹林の混合林整備等を、それぞれ平成22年度目標として、11,700ha、1,000haが進められています。民有林の人工林面積約222千haの内、今後間伐が必要な45年生以下の人工林は56%、124千haと推測いたしますが、森林管理100%作戦で整備された部分も伐採されたままで放置されているのではないかと危惧をするところです。また、県民緑税を活用した災害に強い森づくりは、的を射た整備方法であると思いますが、森林整備の必要性や効果からすると、今後は奥山の天然林なども含めた整備計画を作成することや、県民緑税について、都市緑化と森林整備との予算配分を見直すことが必要ではないかとも思います。 そこで、まずは森林管理が必要な人工林のうち、傾斜が緩くても、土質により山腹崩壊の危険性が高いことなどの理由によって間伐後に切捨てができない森林は、どの程度あると認識されているのか、またそれらに対する間伐事業については早急に実施すべきものと考えられますが、とりわけ財源面についてはどのように考えておられるのか、ご所見をお伺いします。

(3) 河川整備について

 3点目として、河川整備についてお伺いします。 今回大きな被害を受けた佐用町は、千種川本流に佐用川が合流し、佐用川には秋里川、幕山川、江川川、桜山川、熊井川などの支流が流れ込んでいます。それぞれの河川は平均して勾配が小さく、さらに、佐用川は蛇行を繰り返し、私の地元である市川の上流部と比べると、勾配が小さい。その大きく蛇行をし、河川が合流しているところに、また民家が密集しており、浸水被害が大きかったと考えます。これらのことから河川改修については多くのことが考えられますが、平成16年にも越流・浸水、あるいは破堤をしたところでもあり、県も築堤、堆積土砂の除去などを行ってはいますが、不十分であったといわざるを得ません。 県土整備部から頂いた資料から指摘をさせていただくと、「再度災害の防止として、平成16年台風23号等で被災した河川施設の災害復旧事業等はすべて完了した。また、原形復旧のみでは再度災害を防止できない箇所においては、被災規模に応じた改良復旧として、河川激甚災害対策特別緊急事業、床上浸水対策特別緊急事業などを重点的に進め、再度災害防止対策を推進する。」と記されています。しかし、千種川流域で言えば、事業箇所は下流域だけとなっています。私も市川の上流域に住む者、あるいは行政経験の中で、上流域の河川改修についていつも疑問を持っていました。災害復旧や部分的な改修はあっても、河川改修計画に基づく事業は河口域からとなり、上流域は見送られてきました。今回の災害については、一昨日の公明党、橘議員の質問に対して、千種川については上下流の治水安全度のバランスを考慮しながら改修を進めていく、と答弁がありましたが、このことは千種川に限らず、他の河川においても実施すべきと考えます。 また、9月22日の神戸新聞に人と防災未来センター長の河田先生へのインタビュー記事が掲載されていましたが、河田先生は、「避難勧告のタイミング、避難先の問題、また、行政は100年に一度の雨量は想定を超えていたと表現するが、温暖化の影響で豪雨は毎年発生しうる、完璧な治水工事は困難であり、そこに住む以上はある程度の覚悟をしなければならない。」とも言われています。 このように、想定を超える洪水が頻発している状況を考慮すると、河川のみでの対応には限界があり、上流域では河川整備と組み合わせた減災対策など、様々な備えが必要と考えます。 そこで、中上流域における想定を超えるような洪水も考慮して、今後、どのようなハード・ソフト両面にわたる河川対策を進めるのか、ご所見をお伺いします。

 【答弁】

(1) 地球温暖化への対策について

 県では、2010年度に森林吸収・京都メカニズム相当分を除いた場合で基準年比6.3%削減を目標に掲げておりますが、その達成を図るため、条例による排出抑制をはじめ各種施策を総合的に実施しているところでございます。 民生家庭部門では、ご指摘のように、基準年度比で18年度で21%増加しておりますが、省エネの行動を普及させるため、ライフスタイルに応じた取り組みを示した県民行動指針やエコチェックカレンダーなどをホームページや出前教室等で提供しております。併せてeマーク付きの省エネ家電への買い換えが有効なことから、家電販売店と協定しまして省エネ家電の普及促進を図るなど、1人1日1kgCO2を削減する県民の自主的な取り組みを推進しているところでございます。 この7月には太陽光発電相談指導センターを開設致しまして、太陽光パネルなどの設備導入に関するあらゆる相談に応じております他、今後、家庭での省エネ行動の目標管理を行えるよう家庭でのCO2排出量の内訳を「見える化」して削減対策を考えてもらい具体的な行動につなげるような施策を進めて参ります。 次に、産業部門では、条例に基づく排出抑制計画と実績をとりまとめて公表致しますほか、積極的な削減に取り組んだ企業等を顕彰するなど、成果もPRしているところでございます。また、条例で努力義務を課しております自社の排出量の公表についても、多くの企業で取り組まれているところでございます。こうしたことで、現計画の目標達成に努めて参ります。 また、25%削減の具体的検討がこれから行われることになる訳でございますけれども、次期推進計画の策定を検討するなかで、国との役割分担や公表のあり方を含めた新たな対策についても検討して参りたいと考えております。

 (2) 森林管理、災害に強い森づくりについて

本県では、森林管理100%作戦により公的負担による間伐を進めている人工林87,500haのうち、山地災害の危険性が高い30度以上の急傾斜地など11,700haを対象に、土砂流出の抑制や樹木の根の成長の促進による森林の防災機能強化を目的として、災害に強い森づくりを進めております。あわせまして間伐材などを活用した土留工を設置しております。 災害に強い森づくりは、5か年の年度別、地域別の事業計画に基づき着実に整備を実施しておりますが、今回の災害でも、この事業を行った所は、被害が僅少であったと承知しております。また水の集まりやすい地形や侵食の受けやすい土壌等、今回の豪雨災害で崩壊が発生した森林の状況調査を進めまして、傾斜が緩い斜面でも土留工の必要な箇所の事業量の把握に今後努めてまいります。 さらに、今回の災害では、土石流により谷筋の立木(たちき)等の流出が被害を増大させております。土石流発生の危険性の高い渓流3,342流域等の森林を中心に、土留工に加え、針広混交林化など森林の防災機能の強化に向けた検討も併せて行っていく必要があります。 加えて、斜面崩壊防止のための山腹工事や土石流防止のための砂防ダムの設置などと連携して、総合的な森林の防災対策を推進してまいります。 これらの財源確保につきましては、事業の進捗状況や必要事業量も見極めつつ、防災面での緊急性を勘案しながら、補助制度の活用など財源確保に努めてまいります。県民緑税の活用については、その期限を控えておりますので幅広く今後検討してまいります。

(3) 河川整備について

 河川整備は、下流から上流に向けて進めることを基本としており、千種川など延長の長い河川では、上流部の改修に至るまで、膨大な期間と事業費を要している。 この度の災害では、想像を超える豪雨により、千種川の中上流域の未改修区間において、甚大な被害を受けた。このことを教訓に、今後は、他の河川の中上流域においても、下流の流下能力に応じた改修や、下流部への流量を抑えるための遊水地整備など、下流に過大な負荷をかけない範囲での改修を検討する。また、想定を超える水位上昇に備え、橋梁上下流部の護岸強化や洗掘を防ぐための巻堤による堤防強化を行うなど、ハード対策に取り組んでいく。 一方、近年、豪雨が頻発している状況を考慮すると、ハード対策だけでは限界があるため、これを補完するソフト対策の充実が必要と考えている。このため、必要な箇所に水位計や河川監視カメラを設置し、この情報を、インターネットや携帯メール、ケーブルテレビ等を用いて、市町の防災部局や住民に提供していくことにより、地域住民の自助、共助による避難活動を支援する。 今後とも、これらハード、ソフト両面にわたる対策を進めることにより、河川中上流域においても、住民の安全を早期に確保するよう、取り組んでいく。

4 道路整備における選択と集中について

 【質問】

 質問の第4は、道路整備における選択と集中についてであります。 新行革プラン・財政再建の中味は、組織・機構の見直しと人件費の削減、そして事務・事業の見直し、とりわけ投資事業の縮減という内容となっています。また執行に当たっては選択と集中と言われています。しかし、何を選択し集中するのかについて、十分に県民の理解を得ることが必要であると考えます。選択の基準は緊急性・必要性となると思いますが、さらに、生活に密着した社会基盤づくりか、経済活動に対する先行投資の大型プロジェクトかということも議論の一つになると思います。先ほど申し上げました河川整備についても、同じことが言えるのではないかと思います。 また、9月26日に開通式典があった国道250号飾磨バイパス、都市計画道路大日線などは、開通式に参加をした市民の数からみても、交通の安全面、渋滞解消といった生活と密着した地域住民が待ちに待った道路であり、併せて産業振興のための道路への先行投資といった観点からも大いに評価をするところです。 そこで、均衡ある県土の発展や広域的な物流機能の強化を考えると、高速道路のネットワーク化が必要であることは十分に理解していますが、財政状況厳しい現在は、将来に向けた大型の先行投資よりも、交通安全や交通渋滞解消といった生活に密着した整備を優先するという方針のもとに、事業箇所を選定し、整備を推進するべきではないかと考えますが、当局のご所見を伺います。

【答弁】

 限られた財源の中で道路整備を進めるためには、選択と集中のもと、必要な事業を選定し早期に完成させることが重要であり、選定にあたっては、ネットワークの形成、交通の安全確保、渋滞解消、産業振興、救急活動の支援等、多角的な要素から総合的に判断していく。 この内、渋滞解消など生活に密着した道路整備については、緊急度・優先度が高いと考えており、交通安全施設整備5箇年計画、渋滞交差点解消プログラム、踏切すっきりプラン等を策定し、通学路等の歩道整備、渋滞交差点の解消、踏切の改良等を計画的・重点的に進めている。 一方、地域間の交流・連携を強化する北近畿豊岡自動車道等高速道路のネットワーク形成についても、厳しい財政状況の中、本県における将来の産業・経済の発展を見据え、着実に整備を進めることが必要と考えている。 県は、新行革プランのもと、昨年12月に社会基盤整備プログラムを改訂し今後11年間に実施する事業を定め、道路についても概ねの実施時期を設定している。実施にあたっては、住民合意など事業執行環境等も総合的に勘案した上で公共事業等審査会に諮るなど、客観性と透明性を確保し、具体の箇所を選定している。 今後とも、地域の特性やニーズをふまえ選択と集中のもと、生活密着道路から高速道路に至るまでバランスよく整備を進めていく。

5 生物多様性保全、野生動物との共生について

【質問】

 質問の最後は、生物多様性保全、野生動物との共生についてであります。 理念は大変素晴らしいと思いますし、必要なことだとも思いますが、有害鳥獣捕獲という事業の必要性もあります。イノシシ、シカ等々がありますが、ここではサル対策について質問いたします。 イノシシ、シカの被害は瀬戸内の海岸線を除く県下全域に渡りますが、金網柵を設置すると農作物被害は、ほぼ防御できると思います。しかし、サルについては、豊岡地域1群31頭、美方地域1群69頭、篠山地域4群156頭、大河内・生野地域3群166頭、後は佐用、淡路地域の餌付け群です。大河内地域の2群のデータは平成18年のもので、現在は優に200頭を超えていると思います。 被害地域が限られていることもあり、大きな話題にはなりませんが、発信器を取り付けた警報システムの設置、猿追い払い犬の育成、爆竹やロケット花火などによる追い払い、電気柵設置、猟友会による捕獲、特区制度を活用した狩猟免許を有しない者による捕獲、電気柵・防護網の設置等々、神河町ではこれまで様々な対策を行ってきました。また、過去には昭和50,60年代に計4回400頭を超える大量捕獲を行ってきましたし、罠・捕獲檻・銃による駆除を加えると相当な数に上ると思います。 昔は、旧大河内町の限定した2地域で生息しており、田畑で多くの人が作業をしていたこともあり、それほどの被害は無かったように思います。また、自然の摂理と言いますか、山の生息環境に見合った頭数であったと思います。それが、天然林が減少し、また農作物を食べることを覚えた現在は、20集落中19集落に出没しています。以前なら、数年に一度しか子どもを産まなかったものが、栄養価の高い農作物を食べるようになってからは、毎年のように子どもを生むようになっていると聞きます。ですから大量に捕獲しても、絶滅させない限りは、すぐに元に戻ってしまうのが現状だと思います。 専業農家もほとんどなく、せいぜい家庭菜園の域を超えない農家ばかりですが、家族やご近所、都会に出た子どもたちへ、あるいは、村おこしイベントや農産物直売所への出品など、文字どおり畑仕事が心と身体を含めた健康作りの源となっています。それが見事なほど、明日収穫をしようと思った矢先にサルの被害に遭うといった状況であり、農家の方々は共生よりも絶滅と思ってしまいます。 神河町では県のこれまでの指導・支援に、とりわけ平成19年4月に開所した森林動物研究センターに指導・助言を頂き、感謝をしておられます。その上で、7点の要望を出されていますが、中でも「県立サル公園の整備(これは捕獲したサルに避妊手術を行い、観光施設として活用するというものですが)」、「野猿の薬殺に関する制度の整備」などは、農家の切実な心情を表していると言えます。 シカやイノシシについては、最終的には防護柵という物理的な手段で相当の被害を防ぐことが可能だとしても、サルについては、それが困難で、加害個体の駆除に加えて、森林整備、里山林整備を実施していますが、学習能力が高く、このような手法がどこまで有効なのか、なかなか確信を持つことができません。いっそのこと、群れごと絶滅させることはできないのか、という声さえ聞かれる中、被害防止に限界があるとしても、地域住民がある程度納得のできる取り組みを期待するところです。 そこで、サル被害の防止対策の実効性について、どのように認識しているのか、また今後、どのように取り組んでいくのか、ご所見をお伺いします。

【答弁】

 本県に生息するサルは、それぞれの群れが孤立し、個体数も少ない状況にあります。しかしながら、生息地周辺で農業被害等が発生しているため、人との棲み分けによる共存を目指して、森林動物研究センターの研究成果を生かした被害防止対策を進めているところでございます。 具体的には、①住居侵入等の問題行動をとる個体の捕獲、②追い払い犬の育成等のサルを寄せつけない取組、③サル用防護柵による被害防除、④県民緑税を活用したバッファーゾーンの設置など、地域住民による活動を指導・支援しているところでございます。 この結果といたしまして、追い払い犬やサル用防護柵で効果を上げている事例もございます。特に、住民の高齢・減少化が進んでおります美方郡香美町小代区では、これらの取組に加えまして、町が国の事業を活用し、サルに装着した発信器による追跡調査とその情報の集落への提供、出没時の追い払い実施を地元猟友会に委託するなど、地域の実情に応じた対策を組み合わせることにより被害が減少しているという成果もございます。 今後は、サルの生息状況を早急に調査いたしまして、個体数の増加により群れが分裂したりして被害の増大が予測される場合は、個体数調整の捕獲を進めます。また、香美町の事例など複合的な取組事例を他地域に普及することにより、地元市町と協力しまして、一層の被害防止に努めてまいりたいと考えております。

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2008年6月10日代表質問(要約版)

(要約版)
1.行財政構造改革について

(1)持続可能な行財政構造への再構築について

(質問) 私は現在の本県の危機的な財政状況の要因としては、予期し得なかった阪神淡路大震災の発生というものもあるが、これまでの歴代知事時代において世代間負担とした先行投資、財政運営が過大であったことが根底にあると考えます。また、天変地異、大震災など予期できぬ事態が発生したときのために常日頃から起債を抑制し、できうる限りの健全財政運営が求められるものと考えます。現在の極めて厳しい財政状況から考えると、新行財政構造改革で知事が掲げる8つの目標数値等を認めるところではあります。しかし、真の持続可能な行財政構造改革はまだ先にあり、新行財政構造改革の目標数値等は、それを見据えての第一歩と考えるが知事の認識を問う。

(答弁) 歳入歳出の均衡に向けた抜本的見直しにより、持続可能な財政構造へ転換を図り、元気で安全・安心な県政の推進を図っていく必要があり、その意味で、財政指標は財政構造改革の目標ではあるが、県政の目標ではない。今後の改革のフォローアップを通じて、財政運営の基本方針や目標についても検証を行うなかで、健全財政の確立をめざしながら、県民の要請に応える県政を推進していく。

(2) 効率的な行政運営に向けた公会計システムの整備等について

(質問) 現在の単式簿記・現金主義会計では、施策や事業の実施コスト等が認識しにくく、費用対効果、事業実施の是非等について判断するのは困難であり、また、現金の使途等の情報に焦点が当てられ、それ以外の資産・負債については不明瞭なため将来世代に承継される負債も見通し難いのが現状である。さらなる行政の効率化を図り、財政にかかる説明責任を確保するには、財政運営あるいは予算評価についてはもう少し何らかの財務諸表が必要ではないか。 

(答弁) ご指摘の財務諸表については、平成20年度決算から、これまで作成している「貸借対照表」と「行政コスト計算書」に加えて、「資金収支計算書」や「純資産変動計算書」の4表を整備することとして、準備を進めている。本県においては、多くの府県での採用が見込まれ、他団体との比較が可能であることから、当面は、「改訂モデル」を採用していきたい。今後、事業用資産の時価評価など、資産と負債の現状が一層明確になるよう財務諸表の改善・充実を検討して参りますほか、昨年度の新行革プラン検討の際、県議会の特別委員会や有識者会議でお示ししたように「本県の主要経費と基準財政需要額との比較」など財務諸表にあわせて公表し、様々な工夫を行い、県民への説明責任を果たし、効果的・効率的な行財政運営につなげていきます。

2.道州制について

(質問) 私には市町合併の時の苦い経験がある。私も国の財政優遇策をかざした特例法での強引な進め方には異議を唱えていたが、前知事も消極的であったと思う。結果、決して好ましい形になっているとはいえない。あの轍を踏まないためにも、道州制導入を推進するにしろ、しないにしろ、もっと積極的に議論に加わっていくべきではないかと考える。そこで、道州制に対する議論・状況は進んでいると考えるが、改めて、現時点での道州制についての知事の所見を問う。

(答弁) 成熟社会にふさわしい地方分権型の行政システムとして道州制の議論が進みつつあるが、今の段階で直ちに道州制を地方分権の切り札とすることについては強い疑問を覚えている。私は今なすべきことは、現行の府県制のもとでの国から地方への権限と税財源の移譲を中心とする地方分権改革を徹底的に進めるとともに、府県を越える広域課題に対して的確かつ効果的に対応するため、関西広域連合(仮称)の設立を急ぐことではないかと考えている。なお、実務的には、ご指摘のように道州制の導入過程や導入後の県としての課題などについて、別途、十分、研究・検討していく必要があるので、クレバーに対応したい。

3.在宅医療・在宅介護の確立について

(質問) 本年4月から後期高齢者医療制度がスタートしたが、制度としては多くの問題を抱えており、国民の反発も強く近い段階で破綻するのではないかとさえ思う。急速に進む少子高齢化社会、膨張を続ける医療・介護費に対し何とかしなければとの思いは理解できるが、今多くの地域で問題になっている医師不足なども同じで、費用、予算をいかに削減するかに主眼がいっているようにしかみえない。生命の尊厳を基本に置き、医療や介護をいかに暮らしの場の中に確立して、安心をして生活や余生を送れるようにすることに主眼を置くべきであり、その実現は、政治の重要な使命だと考える。そこで、県下の在宅医療・在宅介護にかかる地域連携の状況をどのように認識し、今後、県としてどのように在宅医療・在宅介護システムを整備、構築していくのか。

(答弁) 在宅医療・介護については、まず健康づくり、介護予防を推進し、万一医療が必要になっても、適切な治療や在宅サービスの確保により住み慣れた地域でいきいきと暮らせる体制の整備が必要です。このため、保健医療計画の中で在宅療養体制の充実等を推進方策に掲げるとともに、地域ケア体制整備構想において、市町を中心に医師会、介護サービス事業者、地域組織等の有機的な連携を通じた医療、介護、見守りの提供体制の構築等を将来像として示している。朝来市では、主治医、ケアマネージャー、病院の医療ソーシャルワーカー等が共通の様式で情報を共有し、要支援者を支える仕組みを構築しており、県としては、こうした先導的取組みを市町に紹介するとともに、地域包括支援センターや病院等を中心とする入院から在宅療養への円滑な移行を図るモデル事業を実施するほか、今年度策定する介護保険事業支援計画において県の指針を提示し、市町の実情に応じた適切なケア体制の整備を支援していく。

4.今後の公共建設事業への対応について

(1)公共建設事業の選択と集中について
(質問) 大手ゼネコン業者はさておき、1千万円からせいぜい1億円規模工事までの参加資格しかない、地域のあるいはそれぞれの地元で家族を中心に数人規模で経営してきた建設業者の仕事は、極端に減ることになり、ただでさえ近年、低入札で競争が厳しい折に、倒産ではますます地域は疲弊するのではないかと考える。最大の被害者である一般県民の視点に立ち、どのようにして県民の安全・安心、生活の向上を優先した選択と集中による公共建設事業の執行を進めるのか。

(答弁) 財源的に有利な国庫補助制度を積極的に活用する一方、工事の分離・分割発注などを行い、小規模事業は対前年事業の9割水準を確保するほか、県内企業の受注機会の一層の拡大を図るため、発注基準を見直すなど、今後とも、県民がその整備の効果を実感できる分野への選択と集中を図ることにより、限られた財源を一層有効に活用して、社会基盤整備に取り組んでいく。

(2)入札制度改革について
(質問) 本年度見直しされた調査最低制限価格及び最低制限価格の検証に加え、厳密な一括下請け禁止、不良・不適格業者の排除等の入札制度改革が必要と考えるが、所見を問う。
  これは余談として聞いてほしいが、妥当な価格の予定価格だけをきめ、その前後2~3%以内の最低価格を落札とするなど大胆な発想というのも如何かなと思う。

(答弁) ご指摘のダンピング受注については、本年度、採算割れのおそれがある入札を排除して、下請業者へのしわ寄せを防止し、公共工事の品質を確保するために、最低制限価格や調査最低制限価格を引上げるとともに、価格に加え技術力等を総合的に評価して落札者を決定する総合評価落札方式を、昨年度は前年度の倍増の85件、本年度は更に120件を目標としている。不良不適格業者の排除については、技術・社会貢献評価制度の拡充に加え、工事現場の施工体制や施工状況の適正化を図るため、低入札価格調査工事に配置する専任技術者の増員を義務付けるとともに、引き続き、建設業許可部局とも連携しながら、一括下請けの排除や、専任技術者の配置、安全対策等の徹底や、建設業法に基づく虚偽申請のチェックを行っていく。今後とも、国や他府県の動向、本県における工事費内訳等の低入札価格調査やコスト事後調査の結果を踏まえながら、品質確保の観点から最低制限価格等について検証していく。また、現場での確認を徹底し、関係団体のご意見も聞きながら、毎年度、改善を加えていく。

5.自治体の行う契約のあり方について

(質問) ここ数年、働いても働いても豊かになれない、働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできない「働く貧困層」、いわゆるワーキングプアが大きな社会問題となってる。アメリカではリビングウェッジ条例(リビングウェッジ=生活保証賃金)が広がっており、本県でも一定水準の賃金が保証される仕組みづくりを検討してはどうかと考える。自治体が発注するあらゆる契約において、自治体自らがワーキングプアを生みでしているのではと懸念するが、県が発注する公共事業の受託者をはじめ労働者の適正な賃金確保についてどのような認識を持ち、どのように対応していくのか。

(答弁) 労働者の賃金につきましては、労働基準法におきまして、労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものであると、また、最低賃金法におきまして賃金の最低基準を定めることとされているところであります。公共事業の発注時は最低制限価格を定め、採算割れの恐れがある入札を排除するとともに入札参加者には、労働者の円滑な確保等を要請している。今後も、兵庫労働局と連携した最低賃金の遵守徹底の普及啓発に努めるとともに、正規雇用の促進についても経済界に働きかけていく。

(再質問)
 Q 秋葉原の事件でも言いましたように、ただ単に最低賃金が必ずしも人間の尊厳に基づく賃金とはなかなかいえないというふうに思う。そういうふうな観点から福祉、あるいは労働行政も含めて県民、国民の幸せを保障する、担う行政の現場として労働者保護の観点で各部、各種契約全般を担当する部署なり、あるいは、対応窓口もあって、その上でリビングウェッジということを考えてもいいのではないか。

(答弁) ご指摘の労働者保護の取組は本来、産業労働部の業務でございまして、既に私どもでは、労働者保護の観点での取組が、しごと局を中心に行われているというふうに認識を致しております。しかし、ご指摘の点、さらにこれからの時代、重要なことであろうというふうに思いますので、各種契約における労働者保護の観点での取組みの促進につきましては、さらにしごと局を中心に各部との連携を強めてまいりたい。

6.教育振興基本計画の策定について

(質問) 先ほどワーキングプアの話をさせていただき、自治体における契約によりワーキングプアを作り出していないかを質問いたしました。憲法25条には、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されています。具体的に言えば、健康で安心して働ける労働・職場環境があってはじめて、日常的に、家庭で、地域で、子供たちに真の教育を与えることができるのではないかと考えます。兵庫における「教育振興基本計画」を主体的にどのようなスタンスで策定しようと考えているのか。

(答弁) 策定にあたっては、外部委員による検討委員会を設置し、今後明らかになる国の計画内容の精査や、「兵庫の教育改革プログラム」の成果などの検証を踏まえつつ検討を進めるとともに、パブリック・コメントを通じて広く意見を求める。本県を取り巻く財政状況は厳しいものがあるが、教育は社会の存立基盤であるという認識に立ち、兵庫らしい特色ある教育の一層の充実に資するような教育振興基本計画の策定を目指していく。

2008年08月27日(水) カテゴリー: 一般質問等 | コメントは受け付けていません。


2008年6月10日代表質問

第295回定例会 代表質問 上野英一 議員(2008.6.10) 

 1.行財政構造改革の推進について

(1)持続可能な行財政構造への再構築について

(質 問)

  知事は「財政フレームについては財政運営の基本方針として①実質公債費比率を平成30年度には18%水準に抑制。②県債残高を平成30年度末には平成19年度末残高の80%水準に圧縮。(将来負担比率を早期健全化法基準未満に抑制。)③平成20年度以降の県債管理基金の活用額はルール積立額の概ね1/3以下に抑制する。④実質公債費比率算定上の県債管理基金積立不足率を平成30年度には平成19年度(58.6%)の2/3水準に圧縮。」など8つの方針を述べられています。

 これらの具体的な目標数値等を達成するには相当な覚悟と努力が必要であるとは考えますが、果たしてこれらを「真に」持続可能な行財政構造に再構築するための目標数値等として考えていていいのか、疑問を感じるところであります。

  例えば、実質公債費比率については、健全化の判断基準として18%未満は一般的な基準により同意、もしくは同意が無くとも起債が可能な協議団体、18%以上~25%未満は公債費負担適正化計画の策定を前提に一般的な基準により許可される一般的許可団体などとされていますが、本県はなんとか実質公債費比率18%未満の協議団体になれれば「良し」とするのかということです。平成11年度らの行革プランでは起債制限比率を15%以内で財政運営すれば「良し」とされていたことと、どこが どう違うのかということです。11年度からの行革プランで「良し」とされていた結果が、新たな行財政構 造改革に取り組まざるを得ないという状況に繋がっているのではないでしょうか。

  また、井戸知事は、大阪府の橋下知事が誕生し「新たな起債の発行はしない」と発言されたことに対し、本来の地方債発行の目的として図書館などの施設整備についてその利用が耐用年数期間である30~50年程度あるとするとその施設を利用する世代間の方々に公平に負担いただくためのもの でもあると発言されています。

 言われるとおり世代間負担は必要・当然なことではありますが、自らの利益を主張する手段を何ら持たない将来世代の利益を損なうものであり、どの程度まで起債に頼ることが健全で持続可能な財政構造なのでしょうか。私は現在の本県の危機的な財政状況の要因としては、予期し得なかった阪神淡路大震災の発生というのもありますが、これまでの歴代知事時代において世代間負担とした先行投資、財政運営が過大であったことが根底にあると考えます。また、天変地異、大震災など予期で きぬ事態が発生したときのために常日頃から起債を抑制し、できうる限りの健全財政運営が求められ るものと考えます。

 健全化にもレベルがあり、何か不測の事態がおきればすぐに健全化基準を下回るようなぎりぎりのレベルでは、県民の安心も得られず、県民の要請に的確に対応できる真の持続可能な行財政構造を確立したとは言えないのではないでしょうか。

 現在の極めて厳しい財政状況から考えると、新行財政構造改革で知事が掲げる8つの目標数値等を認めるところではあります。しかし、真の持続可能な行財政構造はまだ先にあり、新行財政構造改革の目標数値等は、それを見据えての第一歩であると考えますが、知事はどのような認識を持たれているのか、ご所見をお伺いします。

 (知事答弁) 

 本県財政は、震災からの創造的復興をめざす過程におきまして、巨額の財政負担を余儀なくされた ことから、極めて大きな歳入と歳出の不均衡が生じています。さらに、国による地方財政への枠組み化や地方交付税の削減、財源不足を補てんするための地方債発行許可の厳格化などによりまして、より厳しい状況に陥っているわけです。

 しかしながら、収支ギャップを解消するため、急激に行政サービス水準を切り下げていくことは、県民生活に大きな影響を与えかねません。また、多額の県債管理基金の積立不足額の解消や実質公債費比率の低減といったストック面の改善にはやはり相当の期間がかかります。このため、本年2月に決定した第一次新行革プランでは、平成30年度までの財政運営の8つの基本 方針と財政フレームを設定して、段階的な収支ギャップの解消を図ることにしているものです。

 具体的には、人件費をはじめ、投資的経費、行政経費について見直しを行う一方で、県債管理基金の積立の1/3以内での基金の活用、震災関連起債残高減少額の1/2の範囲内での行革推進債の活 用など、一定の枠内で特別の財源対策を講じているものです。正味の対策とあわせて、このような特 別措置を行うことにより、県民生活への配慮を必要としたものと考えています。

 この結果、実質公債費比率は、県債管理基金の財源対策への活用により平成26年度までは上昇を続けますが、収支不足が解消される平成27年度以降は、県債管理基金活用額の積戻しによりまして、平成30年度(単年度)で18%未満となるものと見込んでいます。

 これまで、起債制限比率15%以下を目標として、概ね12%台で推移をさせてきたわけでありますが、この指標が毎年の財政運営の指標であって、財政構造上の指標でなかったこともありますので、今後、実質公債費比率の指標が導入されたものであります。18%未満の団体は、地方債の発行は国との協議は残るものの、財政的な自立性を持つ団体として、許可制度からは対象外となると位置づ けられておりますので、主要な指標として目指すこととしたものであります。

 もとより、財政再建は県政推進の基礎的枠組みづくりであっても、目的ではありません。歳入歳出の均衡に向けた抜本的見直しにより、持続可能な財政構造へ転換を図り、元気で安全・安心な県政の推進を図っていく必要があります。その意味で、ご指摘のように財政指標は財政構造改革の目標ではありますが、県政の目標ではない。このことはご指摘どおりだと思っております。今後の改革のフォローアップを通じて、財政運営の基本方針や目標についても検証を行うなかで、健全財政の確立をめざしながら、県民の要請に応える県政を推進して参ります。

 (2)効率的な行政運営に向けた公会計システムの整備等について

(質 問)

  地方公共団体の財政の健全化に関する法律が平成19年6月に公布され、指標の公表は平成19年度決算から、財政健全化計画の策定の義務づけ等は平成20年度決算から適用とされました。その健全化判断比率である実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率は普通会計、公営企業会計、一部事務組合・広域連合、地方公社・第三セクター等を含めた自治体全体の財政状況を把握することができ県民や議会への説明責任が高まり情報開示・情報共有が進む点において従来とは比較にならないぐらい評価できるものだと思います。

 しかしながら、現在の単式簿記・現金主義会計では、施策や事業の実施コスト等が認識しにくく、費用対効果、事業実施の是非等について判断するのは困難であり、また、現金の使途等の情報に焦点が当てられ、それ以外の資産・負債については不明瞭なため将来世代に承継される負債も見通し難 いのが現状であります。さらなる行政の効率化を図り、財政にかかる説明責任を確保するには、財政 運営あるいは予算評価についてはもう少し何らかの財務諸表が必要ではないかと考えます。

 平成19年10月には「公会計の整備推進について」総務省自治財政局長通知が出され、現行の単年度・決算主義に基づく官庁会計に複式簿記・発生主義会計の考え方を加えた新公会計制度による貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、純資産変動計算書の財務諸表の作成と公表を平成21年度に行うことが重要としています。

 総務省は「基準モデル」と「改訂モデル」を提示していますが、私はさらに同じ行うなら初期経費はかかりますが東京都方式のようにただ単に財務諸表を作るだけでなく、財務会計システムと連動させ、データーを詳しく分析して一層の効率的・効果的な財政運営、職員の金利感覚やコスト意識の涵養に努めるようになるものでなければならないと考えます。

 財政厳しき折ではありますが全国知事会で国に働きかけ、どこの都道府県も同じ基準でより精度の高い東京都方式もしくはそれに近い公会計システムの導入を、財政支援も求めて努力されたいと考えます。      

 さらに予算の使われ方、何に重点配分されているかを分かり易くするために、費目ごとに基準財政需要額に対する決算金額との対比表、特に投資的経費については均衡ある県土の発展という観点から、県民局単位における道路・河川などの整備状況と予算配分表など独自の財務諸表も示していただきたいと考えます。そうすれば、誰にでも分かりやすい財政運営、財務諸表になり、その活用により効率的・効果的な行政運営が可能になるとともに県民への説明責任を一層果たすことができ、今後の行財政構造改革のさらなる推進につながるものと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 (知事答弁)

 行財政構造改革の推進にあたっては、県財政の現状と課題をわかりやすく示し、県民の皆様の理解と協力を得ることが不可欠です。このため、第一次新行革プランや平成20年度予算の公表におきまして、収支不足額や特別の財源対策、実質公債費比率や起債残高等を明示するなど、積極的な情報開示を行いました。

  ご指摘の財務諸表については、平成19年10月の総務省通知も踏まえまして、平成20年度決算から、これまで作成している「貸借対照表」と「行政コスト計算書」に加えて、「資金収支計算書」や「純資 産変動計算書」の4表を整備することとして、準備を進めています。

 ご提案の東京都方式は、固定資産について取得原価をもとにすべて減価償却を行う独自の方式で ありますが、公会計改革の目的の1つであります地方団体の資産・債務の適正な把握という観点から、取得済資産については時価評価方式が望ましいのではないか。また財務会計システムの再構築に、多額の開発経費と専任体制を要しますので、負担が大きいといった課題もあります。そのため本県におきましては、多くの府県での採用が見込まれ、他団体との比較が可能でありますことから、当 面は、「改訂モデル」を採用していきたい、このように考えています。

 今後、事業用資産の時価評価など、資産と負債の現状が一層明確になるよう財務諸表の改善・充実検討して参りますほか、昨年度の新行革プラン検討の際、県議会の特別委員会や有識者会議で示ししましたように「本県の主要経費と基準財政需要額との比較」など財務諸表にあわせて公表し、様々な工夫を行い、県民への説明責任を果たし、効果的・効率的な行財政運営につなげてまいります。

2.道州制について

(質 問)

  道州制については、平成18年2月に第28次地方制度調査会が道州制導入を答申して以降、経済界も含めた議論が高まり、昨年1月に設置された道州制ビジョン懇談会からは本年3月に検討を重ねた中間報告が提出されるなど、大きな進展をみせています。

  一方、井戸知事は、当初から全国知事会や雑誌への寄稿、県会での答弁などにおいて、道州制導入への異論を一貫して唱えられ、①二重行政の排除による独立・自立型の行政システムの構築、②中央政府の解体や国会機能の縮小、③国から地方への権限・税財源移譲の確実な実施、地方の課税自主権の確立、④条例制定権の拡充や国政への地方の意見反映の調整システムの構築、⑤道州の憲法上の明確な位置付けなどが必要であり、これらの条件がクリアされない限り、絵に描いた餅になりかねず選択肢になり得ない。道州でなくとも広域連合により府県を超える広域課題が解決でき、まずは、現行制度下のもとで、国から地方への権限と税財源の移譲を進めていくべきであると主張されています。

  私も小さな町の首長ではありましたが平成の市町合併に関わった者として、道州制議論に関して、 とりわけ権限と財源の移譲をまずすべきであるとの認識については、知事と同じといっても良いと思います。  しかしながら、本年3月24日に出された道州制ビジョン懇談会中間報告を見ますと、道州制の導入時期及び工程表については、最終報告書で明示するが、おおむね10年後、2018年までに道州制に完全移行すべきであるとされています。また、その中間報告ではこれまで知事が問題であると指摘 された、国、道州、基礎自治体の役割と権限などに対する対応が示されていると考えられ、最大の課題である税財源問題についても、専門委員会(税財政等検討委員会)を設け、一年を目途に具体的な検討を進め、その結果を本懇談会で議論し、最終報告にとりまとめるとされており、その際には国、道州、基礎自治体が担う役割と権限に見合った財源を確保できるよう税源を分配することや課税自主権を付与することなどを旨にするとされています。

  道州制にかかる議論は進められ、取り巻く状況も進展しています。仮に中間報告に示されているとおり10年後の道州制への移行が現実のものとなるならば、本県としても来たるべき時に備えて、市町・県民も含めた議論を進め、対応を講じなければなりません。560万県民の生活を守る知事としていつまでも道州制には真っ向反対だと言い続けるわけにはいかないのではないでしょうか。私には市町合併の時の苦い経験があります。私も国の財政優遇策をかざした特例法での強引な進め方には異議を唱えていましたが、前知事も消極的であったと思います。結果、決して好ましい形になっているとはいえません。あの轍を踏まないためにも、道州制導入を推進するにしろ、しないにしろ、もっと積極的に議論に加わっていくべきではないかと考えます。

  そこで、道州制に対する議論・状況は進んでいると考えますが、改めて、現時点での道州制についての知事のご所見をお伺いします。

 (知事答弁)

  成熟社会にふさわしい地方分権型の行政システムとして道州制の議論が進みつつありますが、今の段階で直ちに道州制を地方分権の切り札とすることについては強い疑問を覚えております。

  まず第一に、現在、国の将来についてなんとなく不透明感、行き詰まり感があるなかで、これを解決するには道州制だとの漠然とした期待があまりにも大きく、しかも先行しすぎているのではないか。新 しい「国のかたち」のあり方について、国民の間でもっと十分なコンセンサスが得られる必要があるのではないか。今はそのようなコンセンサスが得られていないのではないか。このように考えます。

  第二に、国の役割を外交、防衛、通貨など国家の存立にかかわる事務に純化することに伴いまして、さて、中央省庁はどのようになるのか。解体再編をどういうふうにしていくのか。国会機能の縮小も当然のことになりますが、どのように国会機能を縮小していくのか。また、中央政府や国会においてそのような合意ができるのか、という点については全く不透明であります。

  第三に、国から道州への権限や税財源の移譲が保障されないまま道州制が進めば、単なる府県合併が進み、国の総合出先機関的な道州制となり、かえって中央集権化が進むだけではないか、などの懸念を持っています。道州制ビジョン懇談会中間報告を見ても、税財政制度のあり方につきまして、審議会で検討して、そして、また、この懇談会で検討をして回答を出せば、実現をするということではないのがわれわれの 今までの経験であります。また、広大な道州において「住民自治」を担保するしくみや、道州の憲法上の位置づけなど、多くの課題が明確になっていません。権限や税財源に固執する国の姿勢などを考えますと、同懇談会が 掲げる「地域主権型道州制」国家への転換のハードルは決して低くはない。このように考えています。

  私は今なすべきことは、現行の府県制のもとでの国から地方への権限と税財源の移譲を中心とする 地方分権改革を徹底的に進めるとともに、府県を越える広域課題に対して的確かつ効果的に対応するため、関西広域連合(仮称)の設立を急ぐことではないかと考えています。なお、実務的には、ご指摘のように道州制の導入過程や導入後の県としての課題などについて、別途、十分、研究・検討していく必要がありますので、クレバーに対応したい、このように考えておりますので申し添えます。

3.在宅医療、在宅介護の確立について

(質  問)

  本年4月から後期高齢者医療制度がスタートいたしましたが、制度としては多くの問題を抱えており、国民の反発も強く近い段階で破綻するのではないかとさえ思います。急速に進む少子高齢化社会、膨張を続ける医療・介護費に対し何とかしなければとの思いは理解できますが、今多くの地域で 問題になっている医師不足なども同じで、費用、予算をいかに削減するかに主眼がいっているようにし かみえません。生命の尊厳を基本に置き、医療や介護をいかに暮らしの場の中に確立して、安心をして生活や余生を送れるようにすることに主眼を置くべきであり、その実現は、政治の重要な使命だと考えます。

  地域医療の崩壊が危惧される柏原地域では、地域の小児科医療を守るため、母親同士の連絡会や勉強会を行い、医者の負担を軽減させようと子どもの調子が悪くなるとすぐに病院に連れて行くようなコンビニ受診を控えさせるなど活発な市民運動が大きな成果をあげており、今後の地域医療や介護についてヒントを与えていると考えます。

  日本の病院システムは、世界のスタンダードから見ると「特異」だそうです。世界の医療システムは、入院施設のあるホスピタル、外来医療を受け持つクリニック、そして在宅医療ホームケアと3つのシステムがそれぞれ機能的、効率的に医療機能を果たすことによって質の良い医療を担保しています。もちろん、現実には100%うまくいっているとは限らず、現在もデンマークやスエーデンで医療従事者のストライキが行われているほどですが、少なくとも日本のシステムより、ずっと効率的に運営されていると思います。

  入院担当の勤務医は、入院患者だけを診療し、病院に日本のような(混雑する3時間待って3分診療)外来は併設されていません。外来患者は、地域の開業医のクリニックで診療を受け、入院が必要なときだけ、ベッドのある病院に入院します。急性期のケアが終われば、退院してクリニックの外来を受診するか、自宅や老人ホームなどでホームケアを受けるのです。

  日本でも医療制度改革関連法の制定により、「治療」から「予防」、「入院」から「在宅」へと医療の重点転換が図られる中、病院システムを変革する動きが活発になってきました。病院の病床を急性期、 回復期、維持期とに分け、その後の療養期間に医療ニードの高い部分と医療より介護・ケアが必要な部分に分ける。そして、病院での医療、ケアが終わったら、ホームケアすなわち在宅医療へという橋渡しが出来るようにシステム全体を変更しようとするものですが、今後、高齢者等が安心して在宅療養を続けられる体制の構築がさらに重要になってくると思われます。

 他地域に先行して地域連携が進んでいる尾道市では、医師会が中心となってケアマネージメントをツールに、主治医機能を軸とした、多職種協働を実現しています。入院先では患者と病院主治医と、在宅主治医、ケアマネージャーなどが一堂に会し、患者に合った適切なケアプランを作成するための徹底的な意見交換を行い、在宅での緩和ケアに移行後も在宅主治医の往診時に病院側主治医や訪問看護師が同行するなど、患者側にとっては安心して治療を受けながら生活できる効率的・効果的なチーム医療が実践されています。

  基本的には、市町あるいは医師会等地域で連携して実施するものであるとは思いますが、県としても他府県の好事例を県下自治体等に提案するなど、市町・医師会等との連携を図り、地域連携による 在宅医療・介護システムの確立を推進していくべきであると考えますが、県下の在宅医療・在宅介護にかかる地域連携の状況をどのように認識し、今後、県としてどのように在宅医療・在宅介護システムを整備、構築していくお考えなのかお伺いします。

(知事答弁)

  在宅医療・介護については、まず健康づくり、介護予防を推進し、万一医療が必要になっても、適切な治療や在宅サービスの確保により住み慣れた地域でいきいきと暮らせる体制の整備が必要です。 このため、保健医療計画の中で在宅療養体制の充実等を推進方策に掲げるとともに、地域ケア体制整備構想において、市町を中心に医師会、介護サービス事業者、地域組織等の有機的な連携を通じ た医療、介護、見守りの提供体制の構築等を将来像として示しています。

  例えば朝来市では、市の地域包括支援センターが核となって、主治医、ケアマネージャー、病院の医療ソーシャルワーカー等が共通の様式で情報を共有して、要支援者を支える仕組みを構築しています。  

 県としては、こうした先導的取組みを市町に紹介するとともに、地域包括支援センターや病院等を中心とする入院から在宅療養への円滑な移行を図るモデル事業の実施、3箇所を行いますなど、地域ケア体制整備構想で示した将来像の具体化のために、今年度策定する介護保険事業支援計画において県の指針を提示し、市町の実情に応じた適切なケア体制の整備を支援してまいります。

4.今後の公共建設事業への対応について

 (1)公共建設事業の選択と集中について

(質  問)

  新行革プランにおける歳出改革による効果額は1兆2,860億円、単年度平均1,169億円で構成比   95.6%となっていますが、そのうち投資的経費は、実に6,160億円、単年度平均560億円で構成比は 45.8%となっており、平成20年度から段階的に減額し、25年度には補助、県単独事業合わせて1, 900億円とし、以降はその水準を維持するとされています。平成12~18年度までは年平均3500億円であったことを考えると、ほぼ半分になるということです。しかも補助と県単独事業の比率をみると平成12~18年度はおおむね52~53%対48~47%であったのが、25年度には63%対37%となっています。

  この数字をみますと今後は補助事業優先、大型プロジェクトや高規格道路などの事業が優先されることになっていることが読み取れます。効率的な財政運営から言えば国からも事業費が出る補助事業優先ということも理解できます。しかし、県民の目から見れば財政難といいながら大型プロジェクトや高規格道路などの事業を行う余裕があるのに、県民にとって最も身近な生活に直結した道路や子どもたちの通学路の安全確保は図られないのかということにはならないでしょうか。

  さらに、既に調査等を行っていながら財政上の理由から事業執行の見送られるものがでてくるのではないかと危惧しています。

  また、大手ゼネコン業者はさておき、1千万円からせいぜい1億円規模工事までの参加資格しかない、地域のあるいはそれぞれの地元で家族を中心に数人規模で経営してきた建設業者の仕事は、極端に減ることになり、ただでさえ近年、低入札で競争が厳しい折に、倒産ではますます地域は疲弊するのではないかと考えます。

  公共建設事業においても、今回の新行財政構造改革の最大の被害者である一般県民の視点に立ち、県民の安全・安心、生活の向上を優先した選択と集中による事業執行が求められています。そこで改めて、公共建設事業においては、どのようにして選択と集中による事業執行を進められるの  か、ご所見をお伺いいたします。

 (知事答弁)

  震災以前の平成2・3年時点での補助事業と県単独事業の比率は約6:4でありましたが、震災からの早急な復旧・復興を図るため国庫補助制度の活用に加えて、県単独事業の可能な限 りの活用を図ってまいりました。その結果、震災前約6割を占めていた国庫補助事業の割合は、震災 後若干、その割合を低下させてきています。新行革プランのスタートを切った平成20年度は国庫56、県単44となっています。18年度の都道府県の決算ではだいたい6:4の割合になっています。

  震災からの復旧・復興が一段落し、元気な兵庫づくりの新たなステージを迎えるなか、今後、県民の安全と安心の確保、多彩な交流の促進や少子高齢社会への対応等、いまだ十分とはいえない分野の整備を計画的に進めていく必要があります。

  その実施にあたりましては、地域の現状や課題を踏まえて、緊急性や整備効果などを勘案し、事業選択のプロセスや優先順位を一層明確にするなかで、社会資本整備プログラムの策定を通じて県民生活に密接に関連する事業を行っていきます。もとより限られた財源であります。その限られた財源の中にあって、必要な事業を着実に進めるため には、財源的に有利な国庫補助制度を積極的に活用することは基本的な態度と考えています。一方 民間ノウハウの導入や職員自らの創意工夫によるコスト縮減など、様々な取り組みを進めてまいります。

  また、投資事業が減少するなかで、工事の分離・分割発注も行っていく必要があります。小規模事業は対前年事業の9割水準を確保する一方、県内企業の受注機会の一層の拡大を図るため、発注基準を見直すなど、地域経済を支える建設業にも配慮していきます。今後とも、県民がその整備の効果を実感できる分野への選択と集中を図ることにより、限られた財源を一層有効に活用して、社会基盤整備に取り組んでまいります。

 (2)入札制度改革について

(質  問)

  県においては、入札・契約制度について、透明性の確保、公正な競争の促進、適正な施工の確保、 県内企業の健全育成等の観点から毎年度制度を検証し、改正に取り組まれており、今年度も公正な契約手続の確保等の観点から改善に取り組まれているところです。しかしながら、健全な県内業者の育成、地域経済の振興のため、不良不適格業者の排除、ダンピン グ受注の排除の点から更なる改善に取り組んでいただきたいと考えます。

 兵庫県は競争性の促進を図るため、今年度から1千万円以上2.5億円未満の工事について制限付き一般競争入札を行っていますが、昨年度の落札率は設計金額の約7~8割前後での落札が多く低 入札になっているように思います。そもそも予定価格と今年度見直しをされた調査最低制限価格及び最低制限価格の間に約3割もの差があることがいかがなものかと考えます。私も役所時代には設計積算も行ってきました。直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費と積み上がって設計工事価格となります。それぞれに積算根拠があるわけですが、妥当な価格とは一体何かと考えさせられます。業者はとにかく落札したいがために妥当な価格かどうかは別にして、調査最低制限価格及び最 低制限価格を目指して入札しているのが現状です。当然のことながら、低価格になれば工事における 安全管理、施工管理、工事の品質確保が担保できるのかという問題も生じます。また、その低価格で落札した工事をさらに一定の金額をはねて一括下請け、いわゆる丸投げをしているのではないのかとさえ私には映るものもあります。建設業法では元請負人が下請工事の施工に実質的に関与していない場合は、一括下請としています。実質的関与とは、元請負人が自ら総合的に企画、調整および指導を行うこととしています。私は最低、元請け業者の直接雇用の現場代理人、主任技術者を持って現場・施工管理がなされてなければならないと思います。

 さらに、特殊な工事、例えば下水や上水のプラントの機械・電気設備、集中監視や制御設備工事、あるいはプラント運転業務入札などは応札業者1社という例もあり、当然のことながら落札金額は予定価格に限りなく近いものとなっています。従来の談合は、指名競争入札における指名業者間における事前の入札価格の調整でありましたが、制限付き一般競争入札の場合、事前に業界で調整され、応札者は1社の場合新たな談合ともいえるのではないかと思います。

  そこで、本年度見直しされた調査最低制限価格及び最低制限価格の検証に加え、厳密な一括下請け禁止、不良・不適格業者の排除等の入札制度改革が必要と考えますが、ご所見をお伺いします。

 これは余談として聞いてほしいのですが、妥当な価格の予定価格だけをきめ、その前後2~3%以 内の最低価格を落札とするなど大胆な発想というのも如何かなと思います。

(知事答弁) 

 本県では、公正な契約手続の確保や建設企業等の健全な育成、品質の保証を基本に、制限付き一般競争入札を一千万円以上に拡大するなど、様々な改善に努めてきました。ご指摘のダンピング受注について、本年度、採算割れのおそれがある入札を排除して、下請業者へのしわ寄せを防止し、公共工事の品質を確保するために、最低制限価格や調査最低制限価格を引上げるとともに、価格に加え技術力等を総合的に評価して落札者を決定する総合評価落札方式を、昨年度は前年度の倍増の85件、本年度は更に120件を目標としています。不良不適格業者の排除については、技術・社会貢献評価制度の拡充に加え、工事現場の施工体制や施工状況の適正化を図るため、低入札価格調査工事に配置する専任技術者の増員を義務付け るとともに、引き続き、建設業許可部局とも連携しながら、一括下請けの排除や、専任技術者の配   置、安全対策等の徹底や、建設業法に基づく虚偽申請のチェックを行ってまいります。

 今後とも、国や他府県の動向、本県における工事費内訳等の低入札価格調査やコスト事後調査の結果を踏まえながら、品質確保の観点から最低制限価格等について検証してまいります。また、現場での確認を徹底し、関係団体のご意見も聞きながら、毎年度、改善を加えていく所存であります。

 5 自治体の行う契約のあり方について

(質  問)

  ここ数年、働いても働いても豊かになれない、働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできない「働く貧困層」、いわゆるワーキングプアが大きな社会問題となっています。平成18年の国税庁調査によると、1年間継続して勤務した給与所得者のうち、年収が200万円以下の人は1,022万人と前年から4.2%増え、サラリーマンの実に4.4人に1人の割合になります。一方、 通年で勤続せず短期間雇用される人の平成17年の収入は、200万円以下が80%にもなり、短期雇用の不安定さが浮き彫りになっています。なかでも、日雇い派遣労働者は、平均月14日の就業で、月収は13万3千円、年収換算では159万6千円にしかなりません。

 ワーキングプアの増加は、少子化、教育格差、年金制度など社会全体に影響を及ぼすことに繋がる問題であり、政府による抜本的な対策が望まれるところです。当然、県においても労働行政として、正規雇用の促進に努めていただくわけですが、一方で自治体が行う様々な契約が受託事業者等における人件費の過度な削減に結びつくなど、適正な賃金や労働条件の確保に取り組む自治体自らがワーキングプアを生み出しているのではという問題があります。

 一つは先ほど質問いたしました工事請負契約等についてであります。労務資材単価表では普通作業員は1日あたり1万3千円少々だと思いますが、低入札の結果7割、あるいはそれ以下になっている現状があるのではないかと思います。さらに資材単価は昔と違って市場価格・実勢価格となっているため、7割で落とすと当然の結果逆さやとなり、人件費にしわ寄せがくるおそれもあります。

 また、労働者派遣法の改正により派遣期間の延長や派遣の対象となる業種の拡大などの規制緩和により非正規雇用が増加しており、私から言いますと改悪だと思います。多くの自治体でも非正規雇用が増えていますが、本来自治体での非正規職員の雇用は、地公法第3条第3項第3号と同第22条第2項の臨時職員があり、前者は特別職に属する地方公務員の職であり、後者は一般職に属する地方公務員の職に係るものであります。特に22条職員については、任用においておおむね1年以内に限られています。最近の傾向として私は拡大解釈としかいえないと思うわけですが、市町では本来 任用根拠となり得ない地公法第17条適用をもって任用根拠とする採用が多くなっているように思います。

 また、県内自治体の具体の事例でいいますと、例えば、篠山市では100%市出資の請負会社プロビス篠山からの偽装請負による派遣労働が問題になりました。また、最近ではマスコミでもずいぶんと取り上げられましたが尼崎市の住民票入力作業のアウトソーシング化において派遣労働への転換による賃金の大幅な削減が問題になりました。加古川市では、ゴミ収集業務委託で従来2億円のものが1億円で落札されましたが、つまり、従来の半額で雇用される方が生まれることになるわけです。 安ければ安いほどよいというのではなく、少なくとも自治体が業務等を契約する際は、労働者保護の観点から、そこで働く人が生活できる賃金を保証すべきだと考えます。

 県においても行財政構造改革が進められる中、民間へのアウトソーシングが増加し、金額だけでなく総合評価方式であることは承知致していますが指定管理者制度による契約も随分と増えるなど、受託事業者等における人件費の実態がどうなっているのか懸念するところです。

 アメリカでは公的機関から仕事を請け負う業者は、自治体条例として定める賃金(リビングウェッジ=生活保証賃金)を下回らない賃金で労働者を雇用しなければならないとするリビングウェッジ条例が広がっており、本県でも 一定水準の賃金が保証される仕組みづくりを検討してはどうかと考えます。

 そこで、労働者の賃金や労働条件の確保などに取り組む自治体として、県が発注する公共事業の 受託者をはじめ労働者の適正な賃金確保についてどのような認識を持ち、どのように対応をされているのか、また、今後、どのように取り組まれるのかお伺いいたします。

 (齋藤副知事答弁)

 労働者の賃金につきましては、労働基準法におきまして、労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものであると、また、最低賃金法におきまして賃金の最低基準を定めることとされているところでございます。 

 また、公共事業の発注におきましても、適切な労務賃金を確保することにより公共事業の品質を確保する意味からも、最低制限価格や調査最低制限価格を定め、採算割れのおそれがある入札を排除しているところでもございます。県におきましては、入札参加者に示しております「入札のしおり」の中におきまして、「建設技能労働 者の円滑な確保を図り、適正な賃金等、雇用・労働条件の改善に留意」する様要請を致しているところでもございます。

 なお、公民を問わず最低賃金の遵守の徹底につきましては、国の機関でございます労働局が一義的責任を負うところでございますが、県と致しましても兵庫労働局と連携致しまして、労働者の労働条件の改善に重要な役割を果たしております、最低賃金法の遵守についての普及啓発に一層努めますとともに、正規雇用の促進につきましても県雇用政策懇話会での議論を踏まえまして、国に対して要 請を致しますとともに、経済界に対する働きかけをしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願 い申し上げます。

 (再質問)

  さきほど齋藤副知事から答弁をいただきましたことですが、当然、今の県の組織体制あるいは現在の労働法制に基づく答弁では、先程いただいた内容となるかなと思います。しかし、秋葉原の事件でも言いましたように、ただ単に最低賃金が必ずしも人間の尊厳に基づく賃金とはなかなかいえないというふうに思います。そういうふうな観点から福祉、あるいは労働行政も含めて県民、国民の幸せを保障する、担う行政の現場として労働者保護の観点で各部、各種契約全般を 担当する部署なり、あるいは、対応窓口もあって、その上でリビングウェッジということを考えていただいてもいいのではないかと思いますが、その点についてお伺い致します。

(齋藤副知事答弁)

 ご指摘の労働者保護の取組は本来、産業労働部の業務でございまして、既に私どもでは、労働者保護の観点での取組が、しごと局を中心に行われているというふうに認識を致しております。 しかし、ご指摘の点、さらにこれからの時代、重要なことであろうというふうに思いますので、各種契約における労働者保護の観点での取組みの促進につきましては、さらにしごと局を中心に各部との連携を強めてまいりたいと、かように存じますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げます。

6.教育振興基本計画の策定について

(質  問)

 5年前の中央教育審議会答申で、「国民の間では、これまでの価値観が揺らぎ、自信喪失感や閉塞感が広がっている。倫理観や社会的使命感の喪失が、正義、公正、安全への信頼を失わせている。少子高齢化による人口構成の変化が、社会の活力低下を招来している。長引く経済の停滞の中で、多くの労働者が離職を余儀なくされ、新規学卒者の就職はきわめて困難となっている。」と大きな 危機に直面している社会情勢が記され、さらに、子どもたちの現状として「青少年が夢や目標を持ちにくくなり、規範意識や道徳心、自立心を低下させている。いじめ、不登校、中途退学、学級崩壊などの 深刻な問題が依然として存在しており、青少年による凶悪犯罪の増加も懸念されている。家庭や地域社会において心身の健全な成長を促す教育力が十分に発揮されず、人との交流や様々な活動、経験を通じて、敬愛や感謝の念、家族や友人への愛情をはぐくみ、豊かな人間関係を築くことが難しくなっている。」と記されています。

 日曜日にも秋葉原で悲惨な事件が起きました。若者が将来に夢を持てないことが大きな原因だと思いますが、いずれもが人間社会・大人社会の有り様、姿が子供たちの教育に密接に関係・関連をしているとの指摘だと思います。

 そのような中、平成18年12月22日、約60年ぶりに教育基本法が見直され、「公共の精神や道徳心、生涯学習の理念、教員の使命と研究・修養・研修、家庭教育と幼児教育、学校、家庭および地域住民等の相互の連携協力、宗教に関する一般的な教養」などが新たに明記され、第17条では国において教育振興基本計画を定めることが規定され、これを受け、地方公共団体もこれを参酌して定めるよう努めなければならないとされています。興基本計画に関する答申では、「教育立国」を掲げ、10年先のあ るべき姿を見据えて、今後5年間に取

 本年4月18日、中教審の、教育振り組むべき施策に関する基本計画が示されましたが、「教育に対する公財政支出は、国と地方公共団体が、教育振興基本計画に掲げられた施策の推進について必要な財政上の措置を講じていく必要がある。しかし、国の財政状況は大変厳しく、歳出改革を継続する必要がある。」とし財政保障のないものとなっています。そのような中で、文教関係議員を中心に基本計画の中に「GDPに占める教育予算の増額」「教育定数改善計画の実施」など、具体的な教育に対する投資目標額の明記について議論が進められているところです。

 先ほどワーキングプアの話をさせていただき、自治体における契約によりワーキングプアを作り出していないかを質問いたしました。憲法25条には、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されています。具体的に言えば、健康で安心して働ける労働・職場環境があってはじめて、日常的に、家庭で、地域で、子供たちに真の教育を与えることができるのではないかと考えます。   そういった観点からも、兵庫における「教育振興基本計画」の策定は、たいへん大きな意義を持つものと言えます。本年度予算の中で、90万円余り予算が計上されていますが、策定に当たっては財源的な確保を踏まえた計画の策定、教育環境整備へ向けた数値目標、優先順位の決定、そして、すべての子どもたちに公教育の「機会均等・保障」を担保する計画であるべきと考えます。県の教育振興 基本計画策定にあたっては、審議会の設置は勿論のこと、現在までに全国に先駆けて実施し全国的 評価を受けているトライやるウィーク、自然学校、防災教育等々の取組を踏まえた上で、真に兵庫の子どもたちのためになる基本計画の策定に対して、厳しい財政の中ではありますが、教育委員会を中心として、主体的にどのようなスタンスで計画策定を考えておられるのか、ご所見をお伺いいたします。

 (教育長答弁)

  地方公共団体における教育振興基本計画については、改正教育基本法の規定に基づき、国の計画を参酌しつつ地域の実情を踏まえて策定することとされています。本県の教育振興基本計画につきましては、現在策定が進められている国の計画に準じ、教育委員会の所管事項のみならず、大学、私学教育、生涯学習等、知事部局の所管事項など県が所管する教育に係る事項全般を盛り込むこと、さらには中・長期を見通した上で取り組むべき施策を示し、本県の目指すべき教育の姿を明らかにするため、現状と課題、計画の基本的な考え方、施策の基本的方向、基本的方向ごとの施策等についてとりまとめることなどが必要であると考えております。

 また策定にあたりましては、外部委員による検討委員会を設置し、今後明らかになります国の計画内容の精査や、県民の参画と協働のもと進めてきました「兵庫の教育改革プログラム」の成果などの検証を踏まえつつ検討を進めますとともに、パブリック・コメントを通じて広く意見を求めることといたしております。  議員のご指摘にもありますように、本県を取り巻く財政状況は厳しいものがございますが、教育は社 会の存立基盤であるという認識に立ち、兵庫らしい特色ある教育の一層の充実に資するような教育振 興基本計画の策定を目指してまいりたいと思いますので、今後ともの指導ご支援よろしくお願いします。

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